■更年期障害に関する東洋医学における治療はどんなものなのか【東洋医学を正しく知って不調改善】)

日刊ゲンダイDIGITAL (2023/08/02

 更年期障害とは、閉経前後(45~55歳)の女性に見られるさまざまな心身障害のこと。主な症状として、気分の落ち込み、意欲の低下、イライラ、不安、情緒のアップダウンが激しくなるなどの精神的不調と、ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)、動悸、頭痛などの身体的不調などがあります。
 西洋医学では、原因を女性ホルモンの減少と捉え、ホルモン補充療法などの治療が行われます。
 一方、東洋医学では加齢に伴った腎の衰えが土台にあり、陰陽バランスの崩れ、気・血・水の滞りなどが絡み合った結果だと考えています。
 更年期障害の薬物療法ではホルモン補充療法・向精神薬と並んで、漢方薬がよく用いられます。
 代表的な処方を数種挙げてみましょう。イライラ、落ち着かない、のぼせ、不眠などの精神的興奮が見られる時には「加味逍遥散」。全身の冷え、腰や膝の重だるさ、下肢のむくみ、頻尿などが見られる時には「牛車腎気丸」。下腹部や下肢の冷えと顔のほてりが同時にある時には「桂枝茯苓丸」などがあります。
 東洋医学には同じ病名でも体質や症状に合わせて異なる漢方薬を用いる「同病異治」という考えがあります。更年期障害に処方する漢方薬は数多くあります。ぜひ専門家への受診をお勧めします。
 セルフケアとしてはツボが役立ちます。もしお試しになるなら、次のツボをどうぞ。

★合谷
手の甲側の親指と人さし指の間のくぼんだ部分
★内関
手首内側の横じわ中央あたりから、指3本分ほどひじ寄り
★関元
おへそから指4本分下
★三陰交
内くるぶしから指4本分上、すねの内側で骨の際あたり
★太衝
足の甲の親指と人さし指の間にある骨の谷間にそって足首側になぞり、骨の合流点のくぼみあたり

(王瑞霞/医学博士、中医師、鍼灸師)